~ 前回のエッセイ ~

2023年1月表紙

皆様、年の初めに何か気持ちの柱にするようなことを掲げますか。

わたしは「穏やかに生きる」を手に入れたくて、長年、これを年初に挙げていました。

つまり、ずっと穏やかではなかったわけです。

母(義母)の妄想の悪化は、その渦中にいると、大したことでは無い気がしていたのですが、私の精神も少しずつ蝕まれていました。

一緒にいると、性格が共依存するようです。同じように心配性が癖になります。

少しずつエスカレートしていきました。その母も今は、老人ホームに入りました。相変わらず心配事を作っているようですが、体は以前より丈夫になっています。

母の生涯で一番栄養を摂っています。そのせいか、曲がっていた体は、まっすぐに伸び、使っていた杖で、息子のお尻を後ろからつついて、おもちゃにするくらい、必要ではないものです。

老人ホームに入る際、そこの責任者に私が「まぁ。あと3年くらいかな、と思っています」というと「家にいれば、3年でしょうが、うちに入れば長生きします!」と返されてしまいました。若い頃からお菓子とフルーツしか食べない母が、不味いと言いつつ五大栄養素を摂っているらしい。体操は誰よりも張り切ってやっているとのこと。コロナが始まって直ぐに入ったので3年の老人ホーム暮らしになります。施設長の言ったことは案外当たっているのかもしれません。

会いに行く度に一緒に帰るわ、という母の目を見ないで、振り切っている私。何が最善だったのかは分かりません。考え続けます。