12月のおしゃべり

2019おしゃべり写真
 

 

~洋服のリフォーム~

 


みなさまの家ではどのようなものが一番増えますか?私は本と洋服です。本は捨てないものという固定観念がありました。でも今はブックオフにもっていくという方法や捨てる、さし上げることをしています。また紙焼きの写真はデータに取るか、残しても10分の一にしたいと思っています。これはいずれ・・・。そしてタンスにギュウギュウに詰まった洋服です。潔く捨てていますか?

今月もおしゃべりの相手は、中野佐世子さんです。

 

教育ビデオをご紹介します。

~合理的配慮と職場のコミュニケーション~ 心のバリアフリーをめざして
(株)自己啓発協会 http://www.e-head.jp/
これは、「働く障害者に必要な配慮とは?職場でお互いがいい距離感でコミュニケーションを築くには?」を考えるきっかけになるような教材です。

さよこさんは沢山の洋服を持っていますね。以前、人に差し上げて利用してもらっていると言っていましたね。私は大きいので、とてもこのサイズが合う人はいませんから捨てます。だから十分に着て消耗するものしか買わないようにしたいところです。

 

 

人に差し上げられるものも限られますよね。数回しか着ていないものとか、流行遅れになっていないものとかなら差し上げられますが。更にそれをクリーニングに出して、荷物と一緒に持って行くとなると・・・ハードルが益々高くなる感じです。

本当にひとみさんの「潔さ」を見習わなくてはいけないと思っています。

 

 

気に入った洋服が小さくなる、いえ、自分が大きくなって着られなくなってしまいました。そのうちに痩せてから着ようと思っていても、いっこうに「そのうち」はやってきません。どうしても捨てられずにとっているものもあります。さよこさんは?

 

 

仕事がらシーズンごとに数枚の洋服を買っています。理由はひとみさんと同じくサイズが変った、年齢的に膝上、膝下など丈ひとつとってもふさわしくなくなったりするからです。

万が一「そのうち」がやってきたとしても、顔立ちが変って似合わなくなっていたり、デザインがどことなく今のものと違っていますから、結局着なくなるのでしょうね。分かっているのですが、「気に入っていたのよね・・・」と言いながら捨てられないまま、どんどん増えていきます。

 

 

どうしても捨てられずに置いているものがあります。それらを直すという発想はなかったのですが、数年前に洋服のリフォームの会社を身近に知る機会がありました。

障害者にとってリフォームのお店を訪ねるのは実はハードルが高いのですよ。

 

 

なぜかしら?

 

 

一般的な直しとは違ったところを直してほしい人が多いからです。お店の人が理解してくれないのではないか、面倒がられるのではないか、と二の足を踏みます。

 

 

一般的には裾上げやウエストを詰める、出すといったことですね。障害のある人はどこを直してほしいのですか?

 

 

もちろんそれぞれの人により多岐にわたりますが、アームホールを広げる。パンツのまた上を深くしたい、とか胸回りを広げる、縮める。腕を自由に上げられない人は脇にチャックをつけて開口部を広げる。リウマチ、また片方、左や右の麻痺が残った人などがそうです。人によってはストーマ(人工肛門や人工膀胱の排泄口)の出し入れをするためにパンツに切り込みを入れる、などのリクエストもあります。

このページに色々例があります。

ある意味で、とても個人的なことをカミングアウトすることでもあります。

 

 

なるほど、そうなると障害を受け入れる気持ちにも関係してきますね。

また、体の事情でご本人が訪ねていけないということも有りますね。

 

 

そうです。本人でなくて家族の人が代わりにお直しのお店を訪ねることがあります。マジックミシン赤坂店の店長、中澤さんがおしゃっていました。「ご本人からの直接の言葉ではないと、やってほしいこと通りにならないという齟齬も生じたりします。できあがった後、思っていた通りのものではないとご本人が思われても、それはおっしゃらずに、その後、二度と来られないということもあるわね、良かったのかしら?と気になりますね、」と。ユーザーとしては「こんなものね、仕方ない。」とあきらめてしまうのかもしれませんね。

「どうぞ、遠慮なさらずによくなかったことも言って欲しい」と言う中澤さん。私たち、ユーザー側も、簡単に諦めずに図太さを持った方がいいかもしれません。

 

 

コミュニケーションの問題ともいえるわね。もう少しお互いが本音で歩みよれば、同じゴールにたどり着けるチャンスでも有るのよね。

 

 

その通りです。障害者の洋服直しを扱ったことのないお店は、やりたがらないというところもあるそうです。それは布を切ってしまいますので、元には戻らないというリスクを背負うからです。「これでよいのかしら?」と不安を勇気に代えるよりも、断ってしまうという選択になるようです。直す方も慣れないことにはいつまでも前には踏み出せません。本当にお互いの歩み寄りね。

 

 

ひとみさんがいらしているお直し屋さんは慣れていらっしゃるということですね?

 

 

はい、そうです。私より前に障害者のお客様、先人がいました。直す側も最初は怖かったそうです。「でも、やってみたら楽しいのよ、未知の世界です」と。お聞きすると「一般の人でもいろんなリクエストがあります。障害者だから、特に難しいということもありません。それもやってみて分かったことね。布で、できる可能性は広いわよ。」と中澤さんはおっしゃっていました。

 

 

難しいという思い込み、先入観を取り除けば、その技術は多くの人を助けるわね。また、経験の蓄積が他の人にも生かせるわね。

 

 

そうです。チェーンのお店で共有する。情報を親会社に提供すれば、経験のないお店も手掛けてくれる可能性もあります。

 

 

 

先駆者が引っ張る。手掛けてくれるところを増やし、どんどん仲間に取り込んでいくということかしら。

 

 

 

 

私の昔からの知り合いに岩波さんという女性がいます。長年、高齢者や障害者の洋服の研究をしていた人です。岩波さんがリフォームスタジオ(親会社はイオンです。)からの依頼で、10年ほど前に、障害者や高齢者のニーズに合った洋服直しを手掛けてくれる傘下のお店を募り、その勉強会の講師を岩波さんがすることになりました。その頃は、手を上げてくれるお店は少数でした。それが年々増え実績を重ねて一昨年、会社を上げて、どのお店でも高齢者、障害者の直しのニーズを積極的に受け入れると謳ったのです。これは画期的なことです。岩波さんの地道な努力と賛同してくれるお店の声もあったでしょう。一昨年のリフォームスタジオの総会で私は話す機会を頂きました。私自身も20代の頃から障害者の気易い洋服がどの地域に住んでいても手に入ることを目指して活動をしてきました。研究成果を企業に持ちかけても手がけてくれるところも無い状態でした。それが、会社を挙げて積極的に取り組んでくれるということは本当に有り難いことです。

 

 

 

高齢者にお化粧して差し上げることが、脳にいい影響を与えたりすることは研究で分かってきましたね。お洒落をして外に出かけていくことは、生活に張りを与える大切なことだと思います。思い出のある服をお直しして、着やすいうえに素敵になったら、こんなに嬉しいことはありません。

高齢人口も増えたことは追い風ですね。障害者を見逃せないユーザーと捉えて積極的に取り組んでくれることは有難い限りです。

こう見えて私は家政学部でしたので、簡単なリフォームもするのですよ。既成の服にひと手間かけて自分らしくしたり、小物にワッペンを付けて可愛くしたりするのが好きです。

具体的にひとみさんが直してもらった服を見たいわ。

この「お喋り」を読んで、興味を持って下さる方もいるかもしれませんものね。どんなふうに変わるのか、お見せしましょうよ。

 

 

はい、写真を交えてご覧頂きます。次回にデータを整理してお見せできるようにします。

 

 

 楽しみにしています。

青空の下、冷たい風が肌を刺します。空気も乾燥していますので、どうぞ風邪を召しませんように。今年も残すところ短くなりました。

体調に留意されますよう。お読みくださり感謝申し上げます。